遠い昔に、確かにそこにあった、当時の時代の息吹を感じられる古墳。
歴史ファンではなくともロマンを感じ、その土地に足を運んだからには見ておきたい、そんな風に思う人も多いのではないでしょうか。
古墳の有名どころはたくさんありますが、実は群馬県は隠れ古墳王国！
この記事では、群馬の古墳についてまとめました。
古墳といえば群馬！…ではない？
古墳といえば、どこの古墳が真っ先に思い出されますか？
おそらく、大阪ではないでしょうか。
その大きさも日本一を誇る規模のものを含め、大阪にはたくさんの古墳があり、2019年には世界文化遺産として、その古墳群が正式に登録されました。
中でも、
・大仙陵古墳（仁徳天皇陵）
・誉田御廟山古墳（応神天皇陵）
・上石津ミサンザイ古墳（履中天皇陵）
この3つは、大きな古墳トップ3で、どれも大阪府に存在し、どれも「前方後円墳」の代表格ですよね。
天皇陵として作られた古墳も多いことから、子供の頃に教科書に載っていたから知っている、という人も多いかと思います。
では、その数は？
というと、実は群馬県の方が数は多いのです。
大型古墳の数は全国4位で、東日本では群馬が突出しています。
群馬県は隠れ古墳王国
群馬県が古墳王国だということは、それなりに興味がある人なら知っていることかもしれません。
ですが、どうも、大阪や奈良の派手な古墳に隠れて、ひっそりと存在しているイメージがあるのは私だけでしょうか？
かつて、県が実施した古墳調査によると、13,249基もの古墳の存在が確認されたそうで、実は群馬は、東日本最大規模の古墳王国だったのです。
古墳時代の群馬県は、とても農業が盛んで「上毛野国（かみつけぬのくに）」として栄え、豪族が力を持っていました。
そのため、豪族の墓＝古墳がたくさん作られたと見られているようです。
2020年には、JRが放送する「大人の休日倶楽部」のCMで、女優の吉永小百合さんが訪問したことでも話題となりました。
その時の動画が公式サイトに載っていたので見てみましたが、まさに「大人の休日」を過ごすにはピッタリ、といった素敵な場所ですね。
ぜひ、ご覧になってみてください。
この動画で吉永小百合さんが中に入っていく様子が映されている場所は、「大室古墳群」の石室です。
この、大室古墳群含め、群馬で古墳めぐりをするなら、ぜひ下記の有名どころはおさえておきたいですね。
どれも、国の史跡に指定されています。
大室古墳群（前橋市）
「日本の歴史公園100選」に指定されている大室公園内にあります。
前二子古墳・中二子古墳・後二子古墳・小二子古墳の4つの古墳があり、吉永小百合さんが入っていく「石室」は、前二子古墳の石室ですね。
後二子古墳の石室も公開されています。
保渡田古墳群（高崎市）
八幡塚古墳・二子山古墳・薬師塚古墳の３つの前方後円墳がある古墳群。
古墳に登ったり、石室を見学することができます。
ここには「形象埴輪配列区」があり、たくさん並んだ埴輪も見ものですよ。
太田天神山古墳（太田市）
東日本では最大、全長約210mの前方後円墳。
この古墳からは、これまでに様々な形状のたくさんの埴輪が見つかっています。
史跡観音山古墳（高崎市）
全長97mの大型前方後円墳。
見事な石組みの横穴式石室があり、見学することができます。
群馬は古墳王国だけでなく埴輪王国
群馬は古墳王国というだけでなく、
埴輪（はにわ）王国でもあるんです！
埴輪は、古墳に並べられていたものであり、その数や形も様々。
聖域を守る目的で配置され、古墳に埋葬された豪族の権威や財力の象徴でもあったと言われています。
重要文化財などに指定される埴輪の約4割は、群馬県内で発見されたもので、これは日本一の数を誇ります。
これほどまでに大量の埴輪があるということは、力を持った豪族も多く、また、それだけの量を作ることができる凄腕の技術者がいたと見られています。
正直なところ、今まで埴輪について深く考えたことがありませんでしたが、埴輪と古墳は密接な関係があったのですね。
群馬県立歴史博物館では、この辺りのことも詳しく学ぶことができます。
訪れた際には、ぜひ博物館にも訪れてみてください。
実際に古墳を見て、歴史に触れることで、また違った歴史へのロマンのようなものが心に生まれるのではないかと思います。
【 群馬県立歴史博物館 】
住所 :
〒370-1293
群馬県高崎市綿貫町992-1
開館時間 :
午前9時30分から午後5時まで
月曜休館
まとめ
以上、実は古墳王国、そして埴輪王国でもある、群馬県の古墳についてでした。
歴史モノには、当たり前ですが歴史があるわけで、普段意識することはあまりありませんが、こうして一つ一つと向き合ってみると、感慨深いものがあります。
群馬県の古墳めぐりツアーなどもありますので、ぜひ利用して、大人の休日を素敵に過ごしてくださいね♪