世界で最も大きい鳥として知られるダチョウに関して、頭が悪いとされる面白い話があります。
彼らがなぜうっかりさんで忘れっぽいか、疑問に思う人もいるでしょう。
実際、ダチョウは、家族の顔すら覚えられないことで知られています。
不思議に思われるかもしれませんが、これは事実…。
そんなダチョウの「頭悪いエピソード」をお伝えいたします。
ダチョウの頭悪いエピソード!生態自体が「天然ボケ」
ダチョウの一風変わった行動パターンには、家族を見失う以外にも不可解なものがあります。
例えば、混乱に陥ると、ダチョウは自分の群れの変化に全く気づかないことが。
さらには、一羽が走り出したとたん、理由もなく群れ全体が走り出すといった、目的のない行動を取ります。
何の考えもなしに、ただ盲目的に走る…!
人間が、他のランナーを見て理由もなく走り出さないのは当然ですが、ダチョウはこの奇妙なふるまいをします。
そして、ダチョウは他にも、走り出すことで崖から転げ落ちたり、フェンスに衝突したり、時には遭難することさえあります。
長寿でありながらも、パニックに陥りやすく、8割はこのような不慮の事故(?)が死因になることが多いようです。
しかしながら、ダチョウはその頭の悪さによって逆に適応し、生き残ることができた説もあります。
ダチョウは、首を長く伸ばし、目を大きくすることで視野を広げ、遠くの景色を確認することができるように進化しました。
大昔の時代から変わらぬ姿で今日まで生き抜いてきたのは、そういった進化の結果かもしれません。
ダチョウは頭が悪いから家族が入れ替わっても気づかない?
ダチョウが覚えが悪い理由について、多くの人が疑問を抱くことでしょう。
彼らはしばしば自分の家族のことさえも覚えていないのです。
彼らの間では、忘れることがそもそも問題になりません。
記憶が定着しないため、忘却した事実にすら気付かないのです。
ダチョウの生活には興味深い事例があります。
特定のダチョウの群れが2群あったとして、敵の攻撃などの混乱があり、家族同士がごちゃ混ぜになってしまったとします。
そうなったとしても、人間の考えではそれは一時的なもので、元の家族の群れに戻っていくのが自然な流れだと思いますよね?
しかし、ダチョウはその事実に全く気づかずに日々を過ごします。ごちゃ混ぜのまま!
というように、ダチョウはたとえ家族構成が変わっても、それに気づかないという不思議な特徴を持っています。
とはいえ、これはダチョウの習性にもよるもの。
ダチョウの行動パターンは種の個別の利益よりも種全体の存続を重視しているようで、個体にとって家族の詳細はさほど重要ではないようなのです。
つまり、家族が同行ということより、ダチョウとしてみんなが守れるならそれでいいよね、と言った感じなんですね〜。
ダチョウが頭が悪いのは脳のサイズに関係あり?
ダチョウが記憶に乏しいという事実はよく知られていますが、その背後には彼らの体のサイズと脳のサイズの不均衡が関連しているのかも?
彼らの体重は約140キログラムに対して、脳の重さはわずか40グラムにすぎません。
また、ダチョウは目が特徴的でとっても大きく、独特な長いまつ毛も可愛らしいですよね。
あの「目」ですが、約60gで鶏卵に匹敵するほどのサイズ感。
それに対してダチョウの「脳」はというと、先にお伝えしたとおり約40g。
目より脳の方が小さいんです!!
これ、人間と比較するとどれほどかというと、「人間の目玉の大きさ=ダチョウの脳」くらいの大きさなんですって。
しかも、脳にはシワがなくツルツルらしいです。
しかしながら、ダチョウは頭が悪く天然ボケなだけでなく、その他の面で価値を提供している点を見逃してはなりません。
実際には、人間に対しても様々な形で貢献しており、これらの側面を少し探ってみたいと思います。
実はすごい!ダチョウに秘められた驚異の能力とは?
ダチョウはその巨大な目と長い首で知られ、高速で走り、優れた視覚能力を持つ世界最大の鳥です。
以下は、ダチョウに関する情報です。
生息環境 | アフリカ大陸のサバンナや砂漠地帯 |
平均身長 | 2メートルを超えることもある |
体重の範囲 | 通常100キロを超える |
最高速度 | 時速60キロから70キロに達することがある |
視覚能力 | 鳥類の中で群を抜く、距離20倍以上の視認性を持ち、遠く離れたアリさえ認識可能 |
目のサイズと重さ | 鶏卵サイズで約60グラム |
脳のサイズと重さ | 人間の目に匹敵し約40グラム |
卵のサイズと重さ | 長さ約16センチメートルで、重さはおよそ1.5キログラム |
ダチョウの大きな卵は、サイズが大きく白味部分が多いからか、水っぽく薄味とも言われています。
しかし!
驚くべきはそのサイズや味ではなく、特別な効能についてです。
ダチョウの卵から得られる抗体
多くの人は知らないかもしれませんが、ダチョウは顕著な治癒力を誇る生物でもあります。
ダチョウの卵が有する驚異の機能とは、病原体を無効化する能力です。
スギ花粉、インフルエンザ、HIV、さらにはコロナウイルスの変異種に対する抗体を生成する能力を持っています。
ダチョウはその強靭な免疫力と自然治癒力のおかげで、病気で死亡するケースは極めて稀なのだとか。
実際にダチョウには、生きた病原体を投与して、体内で抗体を生成し、それが含まれた卵を産む特性があります。
その卵から得られる抗体は様々な商品に利用されており、ダチョウ抗体マスクやダチョウ抗体スプレーなどが市場に出回っています。
頭が悪いだなんだと言われるダチョウですが、その卓越した免疫力で人々の健康を支える貴重な存在となっているのです。
ダチョウは世界最速鳥類!
ダチョウは飛行能力を持たず、地上を駆けることに特化した鳥ではありますが、その走りは見事な速さを誇ります。
ダチョウは、ピーク時には70kmの速度で走ることができます。
チーターなど、アフリカ大陸にはダチョウよりも速く走れる生物がいますが、それらと比較してもダチョウの速度は決して遅くはありません。
というか、二足で走る生物としてはダントツに速く、鳥の中でもこれ以上の速さを持つ種はいません。
そして、ただ速いだけでなく、驚くべきはその持久力です!
一瞬の加速力に優れる生物は多いものの、ダチョウのように長い時間その速さを保つことは珍しいです。
例えば、チーターは短距離のスプリントには適していますが、そのスピードを長く保つことはできません。
一方で、ダチョウは時速60km以上の速さを一時間にわたって持続できるため、その持久性は他の動物種の中でも際立っています。
さらに、ダチョウの強靭な足は攻撃手段としても非常に強力で、蹴りの力は最大で4.8トンの衝撃力があるとされ、これでライオンさえも致命傷を負うことがあります。
ダチョウは、頭は悪いと言われますが、足腰はめちゃくちゃ強いんですね!
ダチョウが砂に首を突っ込むのはなぜ?追い詰められると頭を埋める??
これには、諸説あります。
そして、どの説も「ダチョウは頭が悪い」ということに結びついている印象があります。
一般には、脅威を感じた際にダチョウが地面に顔を突っ込む行動は、頭を保護するためと考えられがちですが、それでは「頭隠して身を隠さず」状態ですよね。
サバンナや砂漠が主な生息地のダチョウが、頭だけを隠せばただの餌食になるでしょうし、ダチョウがこのような戦略で今も生存しているとは思えません。
加えて、ダチョウには時速60〜70kmで走る驚異的な脚力があります。
逃げ足はピカイチなはずのダチョウが、頭を隠してウダウダしているとは考えにくい。。
そこで現実には、「誤解」によるものが一つの説として考えられています。
危険を察知したダチョウは、低姿勢をとり、その細長い首を地面に密着させることで、周囲に溶け込むという防衛策を取るようです。
過去にこの様子を目撃した人々が、ダチョウが頭を砂に埋めていると誤解したのかもしれません。
その独特な迷彩効果により、遠目にはダチョウが頭部を地面に埋めているかのように映ることもあるため、この見解はかなり説得力があるとされています。
まとめ
以上、「ダチョウの頭悪いエピソード!生態自体が「天然ボケ」!?」についてお伝えしました。
まとめると・・・
・ダチョウは盲目的に走ったりフェンスに衝突したり遭難したりする「天然ボケ」気質である。
・ダチョウは家族が入れ替わってもダチョウが守れればそれでOK
・ダチョウは脳がツルツルで眼球より小さい40g程度
・ダチョウの卵から得られる抗体が人間の役に立っている
・ダチョウは頭が悪い反面、脚力はピカイチ
瞬発力なら発揮できる動物は他にもいますが、持久力となるとダチョウがダントツです。
そして、体の中で抗体を作り出す能力があったとは、びっくりしました。
商品自体はお高いですが、興味があれば手にとってみてください。